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近年、車中泊に電子レンジを導入する人が増えています。コンビニ弁当を温めたり、冷凍食品を手軽に調理できたりと、火を使わずに温かいご飯を食べられるのが魅力。夜間でも静かに調理できるのもメリットです。
一方で「車内で電子レンジって本当に使えるの?」「車中泊に適した電子レンジの選び方は?」と疑問に思う人も多いはず。家庭用とは違い、車中泊で電子レンジを使うには注意点や工夫が必要です。
そこで本記事では、車中泊向け電子レンジについてPicky’s編集部が詳しく解説。車中泊で電子レンジを使うメリット・デメリットはもちろん、選び方のポイントや人気商品5選をまとめました。電子レンジの固定方向も紹介しているので、初めて導入を考えている人でも安心して選べますよ。
目次
車中泊に電子レンジは必要?使うメリットを解説
まずは、車中泊で電子レンジを使うメリットを紹介します。車中泊用に電子レンジを買おうか迷っている人は、1度目を通しておきましょう。
手軽に温かい食事を準備できる
長時間の運転やアウトドアの後に、調理をするのは大きな負担です。できるだけ手早く食事を済ませて、ゆっくり身体を休めたいと考える人は少なくありません。そんなとき電子レンジがあれば、車内で手間をかけずに温かいご飯を用意できます。解凍や温め直しも簡単にできるため、いつでも食事を楽しめます。
特に車中泊では、冷凍食品やレトルト食品の活用が便利です。パスタや揚げ物、ハンバーグなどバリエーションも豊富で、車内でも飽きずに食事を楽しめます。湯せん調理は時間がかかったり温めムラが出たりしますが、電子レンジなら短時間で均一に仕上がるのも大きなメリットです。
火を使わない安全調理|一酸化炭素中毒のリスクを回避
キャンピングカーなどにはキッチンが備わっていますが、狭い車内で火を使うのは危険です。ガスコンロを使う場合は、一酸化炭素中毒のリスクも発生します。
電子レンジなら火を使わないため、車内でも安心して調理できるのがメリット。煙やガスも発生せず、子供やペットがいる車中泊でも活躍します。
車中泊で電子レンジを使うデメリットと注意点
車中泊での電子レンジの使用には、メリットだけでなく、デメリットや注意点があります。購入してから後悔しないように、メリットと併せて確認しておきましょう。
電源確保と電子レンジ購入の初期費用
車中泊で電子レンジを使用するには、電子レンジとポータブル電源を揃える必要があります。
まず、車内での家電の使用には、電源の確保が欠かせません。特に、電子レンジは家電の中でも特に消費電力が大きいため、出力の大きいポータブル電源が必須です。
それぞれの価格相場は、電子レンジは5,000~5万円、ポータブル電源は5~10万円程度。導入には最低でも5万円以上の初期費用がかかることを留意しておきましょう。
関連記事:車中泊向けのポータブル電源おすすめ10選!用途に適した容量を解説
設置スペース確保の難しさ|限られた車内空間での制約
車内は、キッチンや自宅よりもスペースが限られています。電子レンジを設置すると居住スペースが圧迫される可能性も。購入時は、あらかじめ車内での設置スペースを確保しておくのがおすすめです。
走行中の落下・転倒リスクと固定の重要性
車内は、カーブや急ブレーキによる振動・揺れが発生しやすいです。電子レンジは、軽いものでも7kg程度の重さがあります。万が一落下してしまうと、車内の設備を傷付けたり、怪我のリスクが発生します。
電子レンジの落下を防ぐには、滑り止めマットや転倒防止ベルトなどが必要になることを留意しておきましょう。
振動による製品寿命への影響
走行中の振動や揺れは、電子レンジの落下だけでなく、本体内部のパーツにダメージを与える原因になります。家庭で据え置きで使う場合と違い、車中泊では常に移動に伴う衝撃を受けるため、寿命が短くなる可能性もあります。
一般的に電子レンジの平均寿命は約10年とされていますが、振動の影響で一部のパーツが故障すると修理や買い替えが必要になり、予想外のコストが発生することも。長く使うためには、設置場所や固定方法を工夫して、できるだけ揺れを軽減する対策が欠かせません。
車中泊用電子レンジの選び方|4つの重要ポイント
ここでは、車中泊向け電子レンジの選び方を紹介します。今回は、特に大切なポイント4つをまとめているので、製品選びに迷ったときの参考にしてください。
消費電力は800W以下|ポータブル電源との相性を重視
車内で電子レンジを使うには、電子レンジの消費電力を上回るポータブル電源がマスト。たとえば、消費電力1,000Wの電子レンジを使いたいなら、定格出力が1,000W以上のポータブル電源が必要になります。
電子レンジの消費電力は、平均で600~1,300W程度。ポータブル電源は出力・容量が大きいほど本体も大きくなるため、電子レンジはなるべく消費電力が小さいものを選びましょう。車中泊用であれば、消費電力800W以下の製品がおすすめです。
関連記事:【小さめ】一人暮らし向け電子レンジ・オーブンレンジおすすめ19選!女子向けも
ヘルツフリー対応で全国どこでも使用可能

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電子レンジは、「東日本用(50Hz)」「西日本用(60Hz)」などが販売されており、周波数が地域に適したものでないと使えない場合があります。ヘルツフリーの製品なら、どちらの周波数にも対応しており、どこの地域に移動しても使用できます。
コンパクトサイズ|車内設置を考慮した寸法選び
車中泊向け電子レンジを選ぶときは、事前に車内の設置スペースを確認してください。いざ「置く場所がなかった」「設置したら食事するスペースがなくなった」なんて事態になると、電子レンジを買っても後悔してしまいます。
車内に設置する場合は、幅45cm以内・奥行35cm以内・高さ30cm前後の小型モデルが目安です。軽自動車やミニバンでも、助手席後ろや、車の荷室(トランクルーム)に置きやすいサイズ感といえます。
関連記事:【かわいい&小さい】おしゃれな電子レンジ22選!シンプルで単機能な一人暮らし向けも
編集部
単機能タイプ|温め特化で消費電力を抑制

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電子レンジには、温め機能だけを備えた「単機能タイプ」と、オーブンレンジとしても使える「多機能タイプ」があります。
多機能タイプはオーブン・グリルなどの多彩な調理に対応している一方で、単機能タイプより消費電力が大きいのが難点。また、機能が増えるほど、本体が大きくなる傾向があります。
車中泊用として使うなら、単機能タイプの電子レンジがおすすめ。消費電力を抑えられるのはもちろん、多機能タイプより安く買えるのがメリットです。食材の解凍や温め直しであれば十分に役立ちます。
- 単機能タイプ:5,000~1万円程度
- 多機能タイプ:1~5万円程度
関連記事:【1万円以下も】温めのみの単機能電子レンジおすすめ24選!安い最強モデルはどれ?
車中泊におすすめの電子レンジ5選
商品 | 最安価格 | 消費電力 | 本体サイズ | 重量 | ヘルツフリー対応 | |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() | 山善 電子レンジ YRM-HF171 | ¥7,980 Amazon楽天市場Yahoo! | 900/1,200W | 幅44×奥行32.5×高さ25.5cm | 10.7kg | ○ |
![]() | COMFEE' 電子レンジ CF-EM202 | ¥8,982 Amazon楽天市場Yahoo! | 900/1,200W | 幅44×奥行27.9×高さ33.5cm | 10.8kg | ○ |
![]() | シロカ 電子レンジ SX-18D132 | ¥21,980 Amazon楽天市場Yahoo! | 1,350W | 幅45.8×奥行35×高さ28.2cm | 9kg | ○ |
![]() | アイリスオーヤマ 電子レンジ PMG-T179 | ¥8,980 Amazon楽天市場Yahoo! | 850/1,150W | 幅45.5×奥行31×高さ26.4cm | 約11.4kg | ○ |
![]() | 東芝 電子レンジ ER-NS170A | ¥14,800 Amazon楽天市場Yahoo! | 950/1,300W | 幅45.8×奥行34.9×高さ28.1cm | 約14kg | ○ |
コスパ重視の軽量設計!省スペースで設置できる
山善から登場している単機能電子レンジ。幅44cm、奥行き32.5cmと比較的コンパクトな設計で、車内の限られたスペースでも設置しやすい製品です。小型ながらも庫内は広く、大皿やお弁当などをスムーズに出し入れできます。
温めたい食材に応じて、50Hzでは500W・200W、60Hzでは650W・500W・200Wで出力を切り替え可能。また、1万円前後のリーズナブルな価格で、低コストで車中泊用の電子レンジを購入したい人におすすめです。
消費電力 | 900/1,200W |
---|---|
本体サイズ | 幅44×奥行32.5×高さ25.5cm |
重量 | 10.7kg |
ヘルツフリー対応 | ○ |
早朝や深夜でも使いやすい静音モードを搭載!
家電ブランドのCOMFEE'(コンフィー)から登場している電子レンジ。一人暮らし向けのコンパクトな設計で、スペースが限られている車中泊での使用に最適です。ブラック・ホワイトの2色が展開されており、好みに合うものを選べますよ。
また、「とりけしボタン」を3秒間長押しすると、音を抑えたミュートモードに切り替わります。早朝や深夜にも使いやすく、車内で寝ている家族がいても安心です。ヘルツフリーに対応しており、東日本・西日本の両方で使えるのも嬉しいですね。
消費電力 | 900/1,200W |
---|---|
本体サイズ | 幅44×奥行27.9×高さ33.5cm |
重量 | 10.8kg |
ヘルツフリー対応 | ○ |
外観がおしゃれ!庫内が見えないミラーガラス採用
解凍も温めも1台で任せられるシロカ(siroca)の電子レンジ。普段は庫内が見えないミラーガラス扉を採用しており、スタイリッシュに設置できます。操作ボタンは大きめで、薄暗い車内でも見やすく、操作性に優れています。
また、本体に湿度センサーを内蔵しており、電子レンジが自動で適切な温度に加熱してくれるのが特徴。さらに、加熱のムラや温めすぎを防ぐ独自の解凍機能も備えているため、冷凍食品を美味しく食べられます。
消費電力 | 1,350W |
---|---|
本体サイズ | 幅45.8×奥行35×高さ28.2cm |
重量 | 9kg |
ヘルツフリー対応 | ○ |
ワンタッチで加熱できる自動調理機能が便利!
アイリスオーヤマから登場している単機能電子レンジ。ヘルツフリーに対応しており、日本中どこに旅をしていても使えます。扉は横開きで、車内の高い位置にも設置しやすく、ストレスなく食材を出し入れできますよ。
「飲み物」「ごはん」「自動調理」といったモードを搭載。自動調理モードでは、パスタやスープご飯などの5種類からメニューを選べて、ワンタッチで適切な加熱が可能です。シンプルなデザインで、置き場所に困らないのも嬉しいですね。
消費電力 | 850/1,150W |
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本体サイズ | 幅45.5×奥行31×高さ26.4cm |
重量 | 約11.4kg |
ヘルツフリー対応 | ○ |
使いやすさ◎フラットテーブルでお手入れしやすい
東芝(TOSHIBA)のヘルツフリー対応電子レンジ。庫内は広々とした設計で、ピザやお弁当なども簡単に出し入れできます。ターンテーブルがないためお手入れしやすく、万が一汚れてもサッと拭き取れるのが魅力です。
出力やタイマーはダイヤルで直感的に調整でき、難しい操作は必要ありません。タイマーは時間表示が光るので、残り時間が一目で分かりますよ。1万5,000円以下で車中泊用の電子レンジを探している人にもおすすめです。
消費電力 | 950/1,300W |
---|---|
本体サイズ | 幅45.8×奥行34.9×高さ28.1cm |
重量 | 約14kg |
ヘルツフリー対応 | ○ |
車中泊での電子レンジ電源確保方法
車内で電子レンジを使うには、電源の確保がマストです。ここでは、ポータブル電源の選び方や必要な容量の計算方法もまとめているので、ぜひ目を通しておいてください。
ポータブル電源|持ち運び可能で汎用性の高い選択

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電子レンジの消費電力は600~1,300W程度です。車のシガーソケットの出力は150~200Wほどなので、電力が大きい電子レンジは使えません。
そんなときに役立つのが、家電に電力を供給できるポータブル電源。1,000W以上の高出力に対応した製品も多く、電子レンジやドライヤーといった消費電力が大きい家電も安心して使えます。
また、持ち運びができるため、車中泊はもちろん、キャンプや防災用といった幅広い用途で役立つのもポータブル電源の特徴。ソーラー充電ができたり、複数のバッテリーと連結できたりするものもあり、長期間の車中泊にも便利です。
サブバッテリー+インバーター|車両固定式の電源システム

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サブバッテリーは、車内で家電製品を使うためのバッテリーのこと。車には、ヘッドライトなどを使うためのメインバッテリーがもともと搭載されています。
一方で、エンジンを切った状態でメインバッテリーを使いすぎると、バッテリーが上がってしまう原因に。サブバッテリーを車に積んでおけば、エンジンの停止中でも複数の家電を使える上、バッテリー上がりを防止できます。
また、サブバッテリーは暑さ・寒さに強いのが特徴。ポータブル電源のように持ち運びはできないものの、使わないときは車内に置きっぱなしにできます。製品によっては電気を変換するインバーターが必要になるため、必要に応じて用意しておきましょう。
必要な電力容量の計算方法|安全な稼働時間の把握

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ポータブル電源やサブバッテリーを選ぶときは、バッテリー容量に注目しましょう。
容量が小さすぎると、電子レンジなどの家電を短時間しか使えず、満足に調理ができないことも。また、容量が0%になるまで使い切ると、バッテリーが劣化しやすくなるため、実際に使う容量は7~8割程度に留めておくのが理想です。
バッテリーの使用時間は、「容量(Wh)÷消費電力(W)」で計算できます。たとえば、容量2,000Whのポータブル電源なら、800Wの電子レンジを約2.5時間使用可能です。使いたい家電や時間に応じて、適切な容量を確認しておいてください。
安全な設置・固定方法と車内レイアウト
ここでは、車中泊での電子レンジの使い方を紹介します。落下を防ぐための固定方法や振動対策について解説しているので、設置の際の参考にしてくださいね。
安定したフラット面への設置|振動対策の基本
電子レンジは、安定した水平な場所に必ず設置します。不安定な場所に置くと、落下のリスクが高まるだけでなく、振動による騒音・故障の原因にもなります。車中泊で安全に電子レンジを使うためにも、設置スペースはあらかじめ確保しておきましょう。
ベルトやロープによる確実な固定方法

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車内に電子レンジを設置するときは、揺れや振動で電子レンジが動かないように固定します。固定には、家具転倒防止金具やベルト、防振マットなどが役立ちますよ。DIY経験者であれば、電子レンジ専用の収納棚・ケースを作るのも有効な手段です。
電子レンジの周囲10cm間隔確保の重要性
電子レンジは使用中に熱くなるため、放熱のために周囲に10cm程度のスペースを開ける必要があります。壁や家具にくっつけて設置すると、電子レンジ本体に熱がこもり、発火・変形などの原因に。
また、排気ファンの位置も忘れずに確認しましょう。電子レンジは排気も高熱になるため、熱に弱い家具や壁に当たらないように注意してください。
扉の開き方向を考慮した設置位置の選定
電子レンジの開閉方法には、「横開き」「下開き」の2タイプがあります。電子レンジを高い位置に設置する場合は、下から出し入れしやすい横開きタイプが便利です。
下開きタイプは、利き手に関係なく開け閉めしやすいのがメリット。軽いものなら、開けた扉を一時的な皿置きとして使えて、車内の限られたスペースを有効活用できます。設置する場所や高さに合わせて、使いやすいものを選びましょう。
まとめ

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- 電子レンジがあれば、車中泊で簡単&安全に調理できる
- コンパクトでヘルツフリー対応の電子レンジがおすすめ
- ポータブル電源や設置スペースの準備も忘れずに
今回は、車中泊向け電子レンジについて解説しました。車中泊で電子レンジがあれば、手軽に温かいご飯が食べられる上、火を使わずに食事作りができます。ぜひPicky’sの記事をチェックして、車中泊にぴったりな電子レンジを見つけてください。
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